転職でブラック企業から脱出できた体験談
2022/05/31
運良くブラック会社を抜け出し転職することができたので、同じような境遇の人の参考になればいいなと色々書き残しておこうと思います第二弾。
地方の仕事の少なさからハローワーク求職したのが地獄の始まり

元々は東京の大手ソフトウェアメーカーで働いてたのですが、体を壊して地元に帰ってきたところから始まります。体を壊したといっても仕事がきつくて体を壊した、というわけではないのはないのがややこしいのですが、地元に戻って落胆したのはあまりのIT職の少なさ。地元に戻ってきた当初も転職サイトで仕事を探してみたのですがあまりにもIT職がない。この時に転職エージェントに頼めば良かったのかもしれまんが、当時の私はエージェントには頼まず広告として表示されている求人情報の中を堂々巡りしておりました。
転職サイトで検索しても自分の住んでいる県では求人がほとんどないので、隣県まで面接に行ってみたりもしたのですがなかなか難しい。わざわざかなり時間をかけて面接に行ったのに、面接官は事前にサイト経由で書類を確認できる部分を見ておらずそもそも面接しなくて良かったじゃんって次元の話になってトボトボ帰ったりと散々でした。
※ちなみにこのでたらめな面接をした会社、最近ふと調べてみたら跡形もなく消失していました。……落ちて良かった。
で、条件のいい会社なんてないんだろうなと思いつつハローワークで求職。正直、微妙な条件の会社がほとんどなのですが、仕方なくそこで受かった会社で働き始めました。
勤務初日から「うわぁ、この会社ダメそうだなぁ」と思いました。東京である程度の規模の会社で勤めていた身からするとあまりにも整っていない社内体制。でたらめな仕事の振り方。必死で適応しようと頑張りましたが毎日出社するのが嫌で「死にたい死にたい」とブツブツ呟く日々でした。それが辞めるまでずっと続きました。
勤務して2ヶ月で、部長職クラスを含めた3人が退社。自分の教育係ポジションだった人もそこで退社することを初めて知ります。「げ、オレこの人の代わりで入れられたのか!?」と唖然としました。
全く人が定着しない素晴らしきマネジメント

そこで勤めていてわかったのが、その会社は全く人が残らない会社だということ。中途入社の経験者もだいたい3年くらい勤めると会社に見切りをつけて辞めていくらしい、というのをなんとなく察しました。
なんせ入社2ヶ月で「この会社から退職者が続出しているけど、どうしたらより良い会社になるか?」みたいな会議に参加させられる気分を想像してみてください。モチベーションの上げようがない暗澹たる気持ちになりました。
特に部長職のナチュラルなブラック企業思考回路というのがなかなか根幹の部分で致命的で、チームをまとめるなら全員の士気を上げるような持っていきかたをしなければいけないのにそういう回路が完全に欠落していてゾッとしました。
ストレスで体を壊し入院してしまった社員が出たのに退院したら、そのストレス負荷をかけたことを完全に忘れてまたストレスをかけるような仕事の振り方をしているのを見て「ああ、こいつ頭おかしいんだ」としか思えなかったです。大きな会社ならそこで組織的に防止策などを立てるものなのですが、小さい会社だとそういう管理職が野放しになるわけです。
長いことやっているのに自分の元に全く人が残らないことを自分に責任があるとは全く思わないのだろうなぁ、と完全に軽蔑した気持ちで接しておりました。社長は完全に見栄っ張りの無能で、東京に下請けの仕事を貰いに行くだけのことをやたらよくわからないコストばかりかけて、たまにプロジェクトに参加すると途中で投げ出し周囲に迷惑をかけるだけの存在でした。要はIT土方を安く働かせて儲けようという志の低い下請け会社です。
次々とできる人たちが辞めていく

そんな中、入社からお世話になった中途入社組が一人、また一人と辞めていきます。新しく入ってくる人もいましたがヒステリーを起こして罵倒するタイプの開発者に最初の教育を任せるのですぐに退社したり出社拒否になったりして組織は整うどころか着実に社員総数は減り弱体化していきます。
そもそもの組織のマネジメントがまともにできていないので複数の仕事を掛け持ちしたりなんだりで、もうまともに機能しているとは私には思えませんでしたが、こういう会社は辻褄合わせだけは上手いのです。その辻褄合わせのためには無駄に労力を使います。
そんなわけのわからない段取りを組むくらいなら、もっとすべきことがあるだろうと私なんかは思うのですがその辻褄合わせの段取りを皆がするように求められます。それができないと仕事ができないという風に持っていくわけですが、もう私は完全にやる気を失ってところどころサボタージュ工作をしていました。
詳しくは書けませんが、不快でモチベーションの下がる出来事の繰り返しで全く頑張ろうと思えない状態になっていました。鬱病とは違うのでしょうが、今思えばかなり精神的にはよろしくない状態にありました。
そんな会社さっさと辞めればいいじゃないか、と思われるのでしょうが「こんな自分にはたして転職先は見つかるのだろうか?」という不安もあって踏ん切りはつかないのです。東京では普通に働いていたわけですが、業務や職場が変わるとまるで勝手が違って上手くいかないことも多い現状に自信を失うところもあり卑屈になってしまう自分がいました。
そうこうしているうちに会社側から無茶な要求をされて、「あ、もう辞めよう」と思いました。プツンと自分の中で何かが切れました。
やけくそで転職エージェントに登録

もう無職になるのも仕方ないや、路頭に迷うのかなとか思いながら退職を決意したものの、何もしないわけにもいかないとここで転職活動を決意。「転職しよう」と思って実際に動くのはとてもエネルギーのいることです。ケツに火がついたのでようやく転職エージェントに複数社登録しました。
転職エージェントのアドバイザーには数は少ないものの非公開求人も含めて地方ではそれなりに良い条件の求人を紹介してもらえました。「ああ、最初からこういうエージェントに頼めば良かった」と思うものの、紹介はしてもらえても受かるとはとても思えない……当時の自分はそれくらい自信を喪失しておりました。
が、東京での勤務経験はそれなりに評価してもらえる内容であったらしい。
転職エージェントに求人情報を出すような規模の会社では私の業務経験は通用するらしく書類選考も通り面接も通りとするするっとあっという間に転職が決まりました。転職活動を始めて一ヶ月以内に次の職場が決まりました。運とめぐり合わせもあるのでしょうが、もっと早く転職活動してれば良かった…と思いました。
空白期間を作ることなく会社を移ることができましたが、辞めた会社で10年働いてもこの給与にはならないだろう…という年収条件で転職できて今は安堵しています。
転職先のまともさに咽び泣く

実際に働いてみて前職とあまりに環境が違うのでちょっと泣きそうです。そうそう東京ではこうだったよな、これがまともな会社なんだと思いながら心に余裕のある状態で働くことができています。
私が辞める手続きを進めている中で実はさらに辞める人が決まっているのだと退職手続き担当の方に教えてもらいました。「ああ、やっぱこの会社は人が残らないんだ」と思いました。人数的にもう数年前とは同じ規模感では仕事が回せない会社になってしまっていますが、まあ私の知ったことではない。もう「社員(役員除く)」は10人いないという有様。
マネジメント(仕事をとりあえず期限内に終わらせるという意味ではなく)ができていないから人がいなくなり社員が減り自然消失の道まっしぐらな状態になって脱落していくのです。
こんな状態になっても自分達は悪くないと思っているような組織だからブラック企業なのです。そのまま衰退して緩やかに最期を迎えるのでしょう。
環境に適応できないなら適応できる場所を探そう

零細ブラック企業から脱出できたわけですが、ブラック企業になる確率が高いのはやはり会社が小さいからなのです。大きい会社だってブラック企業はある。それは確かにそうなのですが、組織がしっかしりしていない環境はそもそも会社も大きくならないし、組織内の人的配置の柔軟性もないから、異動もできず、そこでうまく適応できないとただ苦しい思いをするだけなのです。
適応できないのは能力がないからだ、とするのは私はブラック企業にありがちな精神論でしかないと思います。人には向き不向きがあるわけでそれを一緒くたに均一化しようとしても上手くいきません。
均一化できないからと詰問や罵倒でなんとかしようとしたところで、退職者と出社拒否を出すような人の追い込み方にしかならない。そんな状態に持っていきながら「人がいない人が足りない」と不平を言っている組織があるとしたら「さっさと潰れてしまえ」としか言いようがない。事業として破綻しているのです。人を追い込んでわざわざ自分達で余計にコストがかかるような組織の運営の仕方をしている会社は、関わった人が不幸になるだけなので市場から撤退してくれるのが一番世のため人のためなのです。
自分が不得手な仕事を任せられ、それで責められるような理不尽な状況が続き未来のない職場なのならば年齢の若いうちに「適応できる場所」を探しましょう。もちろん、転職先は慎重に精査をしなければならないですが、我慢は現状に抗する力だとしても限度があるのです。転職エージェントに妙に拒否感を持つ人も多いですが、利点をしっかり見極めて利用すればより良くまともな環境に移ることは可能だと経験上思います。
もちろん転職先に慣れれば慣れたでの不平不満も出てくるものではありますが、ブラック企業での不満は生活レベル(賃金、貯金等)に直結する部分もあるのでより緊急性が高いものです。ブラック企業は人を安く使い捨てするような賃金体系を平気で組んでいますから、これを読んで悩んでいる人は使い捨てされないような人生を送れる場所を見つけられるように、と思っています。