漢方

葛根湯で下痢が治る場合がある

2020/06/09

葛根湯を下痢を治すために飲むというのはあまりないケースだと思うのですが、なぜかものすごく効果があったのでご報告。

下痢を治すファーストチョイスは人参湯

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下痢に対する漢方といえば一般的には人参湯が考えられます。

必ず人参湯というわけではないのですが、お腹が冷えるから下痢をする→「臓腑の中寒」であるからして人参湯に含まれる人参(ニンジン)、甘草(カンゾウ)、蒼朮(ソウジュツ))、乾姜(カンキョウ)の中でも温める作用の強い甘草+乾姜で内蔵を温めて下痢を治そうというメジャーな考え方があるわけです。

※下痢でもない人が人参湯を飲むと便秘になる場合がありますので注意。

それでここのところどうにも下痢が止まらないので人参湯を飲んでみたのですが、さっぱり効きません。

どうやら自分の身体の調子がおかしいのは人参湯で治るケースではないらしい。

それじゃなんだろうと下痢を止める処方について漢方の本を色々読み漁り、自分のこれまで飲んできた漢方の合う合わないを考慮して違う漢方薬をチョイスしました。

柴胡桂枝湯で改善はするものの

次に試したのは柴胡桂枝湯です。柴胡桂枝湯=小柴胡湯+桂枝湯になります。

肩こりもあって、そういう場合は柴胡剤が自分の場合良く効く体質なのは分かっていたので試してみました。

単純に肩が強張っていてイライラしていたりする時(肝気鬱結の状態)は抑肝散陳皮半夏などの方が劇的に「効いた!」という感じがして楽になるのですが、柴胡桂枝湯はそれよりは効きがマイルドです、私の場合。

ただ、下痢の方は劇的に効果がありました。

柴胡桂枝湯を飲んだ翌日の朝起きた際にトイレに行くと、それまで水溶性のドバーッと流れるような下痢だったのがしっかり形のある便となって出てきました。

これは凄いと思ったものの、形のある便なのは最初の方だけでしばらくするとまた下痢になってしまいます。

小柴胡湯単独で飲んでも効果がなかったのは確認済なので、桂枝湯の部分が下痢に作用しているみたいなのですね。

桂枝湯はそもそも温める処方ですが、人参湯みたいに内蔵を温める処方ではないから下痢が改善するメカニズムがいまいちよくわからない。

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葛根湯が何故か柴胡桂枝湯よりもシャープに効く

そんな中肩こりが酷くなってきたので葛根湯を飲みました。

葛根湯は上半身の凝りをやわらげる効果がありますし、眼精疲労(目の筋肉の凝りをほぐす)にも効くのでたまに飲むのですが、そしたら柴胡桂枝湯よりも強く下痢が収まりました。

葛根湯は上半身を温めて発汗させ凝りをほぐす処方で、桂枝湯の発展系のような生薬構成になっています。

下痢を治す処方ではありません・・・が下痢がかなり改善されました。

何故かと色々調べてみてこれかなと思ったのが「経絡の中寒」という考え方です。

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臓腑の中寒、経絡の中寒

臓腑の中寒」として人参湯が効くような下痢は身体の奥深く、いわば「裏」が冷えている状態。

それとは違い手足などの表面的な部分が冷えて凝りなどが生じるのが「経絡の中寒」。

これをほぐすのに葛根湯が効いたわけですが、それで経絡を温めたことによって下痢が改善したらしい。

寒証の判断はきっぱり別れているわけではなく、内蔵の冷え、手足の冷え、一部は冷えている、他はそうでもないなど色々あるので判断が難しいのですが、私の場合はたまたま葛根湯で経絡の冷えを温めたら胃腸の方まで良くなってしまいました。

たぶんそうすると五積散あたりがもっと効くのかな。

今度試してみよう。

肩こりが酷い人で下痢に困っている人は葛根湯が効く場合があるのでお試しください。

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