漢方にハマることになったわけ、その2
2020/06/09
「漢方にハマることになったわけ、その1」の続き。
坐骨神経痛になったものの、鍼灸マッサージで痛みを取り除くことができたのが前回のお話。
ただ、完全に痛みと決別できるようなったわけではありませんでした。
その後も鍼灸マッサージをしばらく受けないと腰の痛みが戻る経験をしたので、セルフマッサージをできるようにしないといけないと考えるようになりました。
トリガーポイントの探し方・治し方
色々なストレッチ本やマッサージ本を読み漁ったんですが、はっきりストレートに効果を体験できたのがトリガーポイントについて解説した本でした。
トリガーポイントは痛みの核のようなしこりで、これが筋肉の中にできてしまうんですね。
これをマッサージでほぐし、痛みを散らそうという手法です。
身体の特定の部位が痛いときは、どこをマッサージすれば良いかが全部本に書いてあるので、当時はかなり読み漁りました。
筋肉の痛みへの対処はだいたいこの本に書いてある通りにすれば良かったのです。
これで「痛くて痛くてどうにもならない状況」を回避できるようにはなりました。
ただ、忙しい日々の生活の中でセルフマッサージをするヒマがない時もあります。
そんな時にどうしようと悩んでいたら思いもしない展開で痛みをなくす方法を見つけることになりました。
たまたま飲んだ漢方薬で何故か腰痛が消えて困惑する
当時、私はテレビで健康番組を見るのにハマっておりました。
その際にテレビで漢方専門の医師である丁宗鐵氏が「視力低下には八味地黄丸が効く」という発言をしていたのに反応したんですね、私。
正確には「白内障患者に八味地黄丸を長期服用させると、白内障の症状改善に加え視力の回復が見られた」という研究結果について言及していたのでした。
当時の私は視力低下に悩んでいたので、かかりつけの泌尿器科のお医者さんに「八味地黄丸飲んでみても大丈夫でしょうか?」と相談しました。
その先生は中医学や日本漢方にも詳しい方だったので、薬の飲み合わせで問題が起きたりしないか聞きたかったのですね。
「別に大丈夫なんじゃないの」とOKしてくれたので、毎日飲み始めたわけです。
この当時は漢方について全く詳しくない状態で飲んでいましたが、飲み続けた結果なんと・・・
腰痛がなくなりました。
視力回復を実感できるような効果はイマイチなかったんですが、どういうわけだか腰痛が劇的に消えたんです。
予想斜め上の展開でした。
漢方にある程度詳しくなった今では「八味地黄丸で腰痛が消えた」のは「そりゃそうだろ」と思えるんですが、当時はびっくりしたんですね。
いつもやっていたセルフマッサージを全然してないのに、腰の痛みがすっかりなくなって朝も寝起きがイイ。
なんだかよくわからないケド「漢方薬ってはっきり効果が出るものなんだ」という体験をしたので、「漢方ってどういう仕組になっているんだ」と興味を持ち始めるようになったわけです。
葛根湯で眼精疲労に対応
私は、興味を持つとすぐにその分野の本を買い漁るオタク気質です。
当初の目的だった視力回復に効く漢方薬を勉強し始めた結果、眼精疲労には葛根湯が効くという知識を得ました。
葛根湯は上半身の筋肉のコリに効くんですね。だから眼精疲労にも効く、と。
試しに飲んでみると、確かに目は楽になるし肩こりも軽減されるしで体調が非常によろしい。
※葛根湯は温服しないと効果が十分に発揮されません。
「ああ、漢方って正しく使えばすごい効くものなんだ」と味をしめた私は、そこからアホみたいに漢方の専門書を買いあさりだしました。
自分の身体の悪い部分に効く漢方薬を実際に飲んで試す、というある意味マッドサイエンティスト的な人体実験に精を出すようになったわけです。
その結果、自分の体調が悪い時にどの漢方薬を飲めば身体が楽になるかがだいたいわかるようになってきました。
漢方薬の生薬構成を見て「この生薬はアレで、この生薬はコレだから下痢に効く配合だな」とか「この生薬は私の場合は気をつけないとお腹を下す」とかが経験的にわるかようになるんですね。
これでなんとか日々の体調不良を楽にコントロールができるようになって今に至っています。