排尿障害と漢方治療の経験談
2023/07/11
実は10年来、排尿障害の治療・・・というかお薬での緩和をしていたのだけど、漢方のお医者さんで整体と漢方薬の混合治療で数か月で劇的に症状が改善されたよ、というお話。
症状に気付いた発端は痒み
そもそもですが、正常な人の一日の排尿の回数ってだいたい何回かご存じですか?
まあざっくり言って4~6回前後なんだそうです。
でも、あまり日常生活でオシッコの回数なんて数えませんよね。異常があっても気づきにくいんです。
私は一番酷い時で20回前後でした。
なんか本当にトイレ近いなっ、オシッコ毎回少ししか出ないなってくらいしか思ってなかっんです。
ただ、やはり構造的な負荷って体に蓄積されるらしく、陰嚢や睾丸への痒みの症状が出るようになりました。
そして顔も痒くなるようになり、アトピー性皮膚炎の患者のように顔の痒みで皮膚がボロボロになるようになってしまいました。
この時点でも排尿障害が原因だとは思っていなかったので、皮膚科に行って治療薬をもらい症状を軽減するだけでした。
苦しい体調の異変でいよいよメンタル的にもヤバくなってきたので、ネットで色々検索してとある泌尿器科のお医者さんのブログに行きつきます。
排尿障害、膀胱頸部硬化症という診断
排尿が上手くいってないから、神経にアラートが出て関連通として痒みが出る。
私の症状は関連通の症状の一種なのだ、とそのお医者さんから説明を受けます。
慢性前立腺炎の一種ではあるが、前立腺自体は私は正常値の範囲内である、とも。
その際の治療としてアルファブロッカーという膀胱括約筋を緩める薬を服用する、常用する必要があるということでした。
メカニズムの説明は先生のブログを読んで、理解はできた。ただ、泌尿器科のお医者さんの間での通説では全くないらしい。
その先生の所にはドクターショッピングの末に大量の排尿障害を抱えた患者が来る・・・というそういうクリニックでした。
指示通り、アルファブロッカーのエブランチルという薬を常用するようになると、排尿障害はどんどん緩和していきました。
顔の皮膚の症状もどんどん元通りになっていき、通常の状態に戻りました。
排尿障害の症状の緩和も、アルファブロッカーで強引に緩めているので爽快感はあまりないもののきちんと出るようにはなった。
仕方がない、この症状とは薬を服用しながら付き合っていくしかない、と以来10年。
東京から離れた後も郵送で薬を送っていてもらいました。
治療への疑念
10年ほど経って、加齢のためか少し薬の効きが弱くなってきたので昨年夏ごろに先生に相談して薬を効果の強いハルナールと、ベタニスという薬を併用する治療に切り替えました。
確かに以前より強い効果が出るようになったのですが、副反応的な症状も強く出るのです。
エブランチルの際もそうではあったのですが、服用すると逆行性射精という本来出るものが出にくくなる症状が出るのです。
エブランチルの時は出る量が減る・・・という感じだったのですが、ハルナール&ベタニスだと全く出なくなる。
この不快感が結構なものでして、ちょっと悩んでしまったのです。
同時期にコロナ禍が展開していた時に、クレベリンが問題になったように空間除菌という医学的にアレなものが広まりました。
Twitterの医療クラスタで批判にさらされていた空間除菌ですが、ふと自分の治療を受けているお医者さんのブログを見たら・・・この空間除菌を推奨していたんですね。
・・・うーん、とここでね。立ち止まってしまったのです。
たしかに一時期の本当に酷かった症状はアルファブロッカー薬で改善された。だけども、これだと一生薬を飲み続けないといけない。
なおかつベタニスなどは副作用も強いので長期服用はどうなんだろう、という点がある。
そんな風に思っていた所、たまたま東京への数か月の長期出張の話が出たので、別の治療法の選択肢を試すことにしました。
漢方&整体治療
以前から香杏舎クリニックという漢方クリニックのブログを漢方の勉強をしている時に良く読んでいたのです。
日本漢方や中医学のロジックが、どうにもしっくり理解できなかった中で生薬単体で効果の測定をしてそれらを再構成して丸薬でより治療効果の高い処方を作成する・・・というのは個人的に物凄く腑に落ちた理論でした。
要はツムラの何番、とかクラシエの何みたいな保険診療のエキス剤をなんとなくで処方することはしない・・・というわけです。
で、慢性前立腺炎の治療として骨盤の矯正と膀胱の筋肉を柔らかくする漢方を処方しているという記事を数年前に読んでいたのですが、遠方なこととエキス剤を使わないため自費診療になることもあり興味はあったものの試すまでの決意はありませんでした。
が、たまたま長期出張中の滞在マンスリーマンションが香杏舎クリニックに立地的に近かったので意を決して行ってみるこにしました。
転職して金銭的な状況が大幅に改善していたこともあり、自費診療でも長期治療にならなければなんとかなるだろう、と。
タイミング的にも出来すぎな運命的な感じもあったので。
※整体と漢方薬(二週間分)をミックスだと一回の治療で約2万円くらいかかったりします(整体だけの回はもっと安い)。お金もかかるので短期試して効果が見られない場合はやめましょう、と先生に説明を受けました。
治療開始時は良くなる実感はあるものの、漢方薬の効きが少し弱い感じがあって、状況を説明すると先生が処方の漢方の中身を次からガラっと変えてくれました。
すると症状がどんどん良くなっていきます。アルファブロッカーでは得られなかった排尿の爽快感。
そんな感じで東京滞在時は毎週治療に通い詰めたところ、排尿障害は劇的に改善されオシッコの回数は10回以内に収まるようになりました。
骨盤以外にも背骨の矯正も行ってもらい体調がどんどん良くなっていくため、精神的にキツい長期出張も乗り切れました。
個人的にはもう日常生活で支障がある感じが全くなくなったのですが、先生にもう少し回数が減るだろうと言われて漢方薬の一日の服用回数を減らしつつも治療を続けています。
最終的には漢方薬も服用しなくても大丈夫になるようです。
漢方マニアではあったけど、ずっと付き合わなければいけないと思っていた持病がこんなに簡単に漢方で改善されると思っていませんでした。
同様の症状で悩んでいる方の参考になればと思います。
追記。その後、一日の排尿回数が平均7、8回で安定するようになり漢方薬を飲むのもストップしましたが、その後も症状は安定しています。
一般的な平均排尿回数よりは若干多いものの、アルファブロッカーで騙しだまし出していた感じとは全く違いすっきりとオシッコができている感覚は正直本当に感動します。