Webサイト作成を安く済ませようとすると結局高くつく
2016/08/04
「安物買いの銭失い」と言いますが、結局Webサイトの作成もコレになりがちだよね、というお話。
最近よく、サイトのリニューアルや再構築依頼があるんですが、なんだかどれもコレも最初にケチってしまったために、結果的にどうにもならなくなって作り直さなきゃいけなくなったというパターンです。
知り合いに頼んで安く作ってもらった
これ、その時は「安く済んで良かった」となるから得した気分になるんですけど一番後々困るパターンです。オススメしません。
Webサイト以外にも会社の基幹部分のシステムを「知り合いのプログラマに安く作ってもらった」なんてパターンは後々地獄を見る例が多いです。
会社と会社のしっかりした取引ではないと、納品がいい加減であるパターンが非常に多い。
プログラムがインストールされただけの状態でマシンのみ納品されていたりするんですよね。
ソースコードも仕様書も一切ないから、数年経ってマシンが古くなった時に対応のしようがない。
変なところでケチって「安く済ませてやろう」という意図を見せてしまうような「知り合い」との関係性ですからアフターフォローも期待できません。
数年後は音信不通になっててどうにもならなくなっているケースをよく見聞きします。
Webサイトもまともに運用しようとすれば、ちょくちょくマイナーチェンジやら何やら更新作業がありますから、保守作業って必要になったとき「知り合い」だと色々面倒なことになりやすいですよね。
お金より「人間関係」の問題になってきますから、余計にね・・・。
その知り合いは本当にプロなのか問題
「私、Webサイト作れるんだ」には結構なレベルの幅があります。
趣味でWebサイト作って運営している、という人はそれなりにたくさんいます。
ニフティのパソコン通信時代からパソコン弄ってます的な人もいるでしょうしね。
で、自分が趣味でサイト運営していたりするから変に自信を持っちゃってて「オレが作ってあげるよ」となるパターンも・・・専業でやってる身からするとちょっと怖いんです。
こっちの仕事を奪われるから怖いんじゃなくて、このパターンの人のスキルって微妙なことが多いんです・・・。
自信満々で見せられたHTMLのコードが「げ、文法間違いまくってる・・・」とか「いつの時代の書き方だコレ」的な古いコードの書き方だったりとかはよくある話。
「なんかココだけ上手くいかないんだけど教えてくれない?」と言われるんだけど「いやぁ、間違ってるのはそこだけじゃなくて全般的にコードの書き方がおかしいからなんですよ・・・」と、言っていいものか悩みます。
以前もデザイナーの話で書きましたが、サイトが画像ばかりで構成されているために検索エンジンに全く引っかからないサイトを作られてしまうってパターンも多いです。
「私、Photoshop(あるいはIllustrator)使えるんだ!」とアレもコレも画像で作成してしまうのはレスポンシブ対応全盛のご時世では「わざわざ検索エンジンにひっかからないサイトを一生懸命作っている」に等しい徒労です。
趣味で作るのと仕事で大量にサイト作成をこなすのはやはり違います。
趣味の料理とプロの料理人が違うのと同じことですね。
そのCMSは安定しているのか?
安定性、実績、汎用性ってプログラミングを仕事にしている人達は当然配慮するものです。
ところが、趣味でやっている人やプロの中でも一部の極端な人の中にはこの辺の部分を無視する人がおります。
ユーザー数が多くてプログラムの安定性に信頼がある→よし、WordPressを採用しようという思考回路をエンジニアなんかはします。
継続的になメンテナンスも考慮に入れますから、安定性はとても大事。
が、そういうプロセスを無視する人達はなんだかよくわからない理由でユーザー数の少ないひどくマイナーなCMSを積極的に採用したがる趣味性を全面的に押し出してきます。
でもユーザー数が少ないってことは、納品した後にトラブルや仕様変更要望があった時にユーザーも開発引き継ぎを行う人間も困ることになるんです。
マイナーってことは、その仕組みを知っている人間が少ないんだから調査するコストが上乗せになるわけでして。
結局作り直しや改修にコストがかかり、ショボくなる
以上の色々な理由から、最初からまともなコストをかけていればキチンとしたサイトが作れていたのにスタートでケチってしまったためにおかしなサイト作成をして困ることになるんですね。
作り直したい・・・が、予算が足りずランクの落ちるサイトしか作れない・・・というケースの案件をただいま何件か同時並行でサイト作成しております。
結局、本来の価格より1.5~2倍のお金かかっちゃってるケースばっかりで、本当に「安物買いの銭失い」状態です。
うーん、勿体無い。